画像: シェフと鹿児島食材視察ツアー2019(7月編)

シェフと鹿児島食材視察ツアー2019(7月編)

昨年のフェアが好評につき、今年もやります!
鹿児島食材×人気シェフのコラボ企画、
「鹿児島の食」プロジェクト、第2弾が始まりました。
昨年は、東京よりも早く「春」が来る鹿児島の「春食材」を
トップシェフが、そのレストランで特別コースにして提供する、という試みでしたが、
今回は、これまた魅力的な「秋〜冬」の鹿児島食材です。
今回は、
・イタリアン「カノビアーノ」植竹シェフ
・フレンチ「オーギャマンドトキオ」木下シェフ
・日本料理「鈴なり」村田シェフといった前回の3名に加え、
・江戸中華「やまの辺」山野辺シェフも参加。
まずは7月某日、植竹シェフ&木下シェフの2名と、
先行して鹿児島視察に行った。
最初に訪れたのは、霧島の「春風ふぁ〜む」(※写真1枚目)。
森林を分け入ると、バナナの木が生え、まさに南国ムード。
眼下には海も広がりながら、風がない静かな場所。
そこで育てられているのは、その名も「神檸檬」という凄いレモンだった。
防腐剤やワックスを一切使っていない完全無農薬のため、レモンを皮ごと食せるということで、
我々も実際に試食してみる。
すると......。
おう、甘いのに酸味がしっかりあって、皮ごと食べて、美味い。
シェフたちが言う。
「皮ごと薄くスライスし、ミルフィーユ状にしても料理に使えそう。」
「パスタにダイナミックに使える」「ステーキには果肉入りのレモンソースを作って......」
など、神檸檬を使ったレシピが、まさに神のお告げのようにどんどん降りてくる。
続いてやって来たのは、黒酢の「坂元醸造」。
実はここ、黒酢が生まれた発祥の場所。
その歴史や、誕生秘話など伺いながら、
半年熟成、1年熟成、3年熟成を飲み比べる。
なるほど、だんだん角が取れて、美味しくてまろやかな黒酢になるのがわかる。
黒酢の酢豚など、ここの黒酢を使った料理でランチしながら、
「これ、バルサミコみたいにソースに使って......」など、シェフたちのレシピ談義は尽きない。
続いて訪れたのは、薩摩いもを有機栽培する「久木田農園」。
なんとこここ、40種類のサツマイモを生産している。
鹿児島の水はけの良いシラス台地は、サツマイモ生産にぴったりで、
1つの種芋から200から300の新たな苗を生むと聞いて、我々も驚いた。
続いて訪れたのは、鹿屋にある「龍治農場」。
実はここ、食材にこだわる鹿児島のトップシェフとして世界が注目するイタリアン、
あの「カイノヤ」塩澤シェフも愛用する、すごい鶏を生産している。
フランスでは最高級の鶏肉として知られる去勢鶏(シャポン)。
去勢「牛」は聞いたことがあっても、去勢「鶏」は聞いたことがない人も多いだろう。
高度な技術と手間がかかるため日本では類を見ないのだが、
鹿児島の上山龍治さんがこれに日本で初めて成功し、シェフの間では既に注目を集めている。
龍治さんの鶏への熱い思いを伺いながら、その鶏舎にシェフたちも釘付け。
桑の葉など、漢方の有機飼料のみで育てられた去勢鶏は、
見た目、トサカも小さく、肉質は柔らかくてとびきり美味しくなる。
少量しか生産できないことから、「幻の鶏」とも言われる。
昨年、我々が「カイノヤ」で食べて感動したそれは、想像以上に手をかけて育てられていたのだった。
続いてやって来たのは、「ふくどめ小牧場」。
鹿児島というと、黒豚が有名だが、
先代がやっていた黒豚を、野心家の次男坊は、あえてそのままは受け継がず、
ドイツへ養豚修行に。
そこで学び、惚れ込んだヨーロッパで有名な幻の豚、サドルバックとともに帰国する。
その豚を、なんと日本で初めて、ここで育成している。
近隣に臭いを感じさせないためにしている工夫があるという。
確かに、ここに到着してから豚舎の臭いが全くしない。
それは、植樹することと、餌の種類だという。
周りには、緑がふんだんに植えられていて、
この木々と葉っぱが臭いを吸って消してくれるという。
そして豚は、広い場所で、のんびりゆったり育てられていて、ノンストレス。
ご主人は、豚を、頭の先から尻尾まで無駄なく使おうと考え、
現地のヨーロッパから加工するための巨大な機械も導入。
そんな、ドイツ仕込みの技術と機械によって、幻の豚は、
余すことなくハムやソーセージなどの加工品となるのだ。
その熟成庫をのぞかせてもらう。
「うわ〜、すごい、いい香りですね!」
熟成香が漂い、美しくもあり、見るからに美味しそう。
豚の尻の肉を膀胱の皮に詰めて熟成させるパルマハムの王様、
クラテッロという最高級ハムまでも......。
その技術のすごさに、シェフたちもため息をもらす。
「脂身が美味しいんですよ、いま食べてみませんか?」
と、急遽、ここで育ったサドルバックと幸福豚の塊肉がシェフに渡されると、
シェフ2名が厨房に立ち、塩胡椒のみの味つけでほどよく火入れ。
「ホント、脂が甘くて美味しいですね」
シェフたちも初めて食べる肉質に感動し、メニューを考える。
そう、鹿児島には黒豚以外にも、まだまだ、とんでもない豚がいたのだ。
こうして初日の視察が終了すると、フェリーで鹿児島市内へ戻り、
「吾愛人」という鹿児島料理の店にて、みんなで「だいやめ」。
「だいやめ」という名の焼酎もあるが、
鹿児島では、打ち上げや晩酌のことを「だいやめ」と呼ぶ。
豚骨など、どの鹿児島料理も黒糖焼酎と合う。
その後に寄った、焼酎バー「礎」(いしずえ)は、
全国の1500種類もの焼酎が、エリアごとに並べられ、凄かった。
そして2日目。
朝8時に鹿児島市内ホテルを出発すると、
我々を乗せたバスは、鹿児島の南から北西の端へ向かう。
約80キロ移動し、ほぼ熊本との県境にある、出水市を超え、
長島の東町漁港へ。
船に乗り込み、八代海で養殖される、「むじょか鯖」などの生け簀を視察。
ここで獲れた美味しいブリやサバをランチでいただく。
その脂の乗り具合や食感などを確かめながら、
シェフそれぞれがレシピをイメージする。
阿久根市では「大将季」(だいまさき)という名の、
デコポンのような果実を見学。
さらに赤鶏さつま、
薩摩切子の工房も見学し、
料理を乗せる器にも思いを馳せる。
そしてツアーの最後は、焼酎や甘酒などの元となるタネ菌、タネ麹を製造販売する、
「河内菌本舗」へ。
麹の研究に生涯をかけ、焼酎文化の元を作り上げたのが、
こちらの先代、河内源一郎さんだという。
今でこそ当たり前の焼酎は、ここがルーツだったのか。
鹿児島は美味しい食材の宝庫。
全国的にはそこまで知られてない素晴らしい食材も眠っている。
それらの生産者のもとをシェフが訪れ、
食材にかける熱い思いや、その裏側にある物語や苦悩などにも耳を傾けながら、
その食材を、トップシェフならではのアイデアで、
より魅力的なコース料理に落とし込み、
東京の人をはじめ、多くの人たちに知ってもらうこの鹿児島プロジェクト......。
そして、8月、次回は日本料理「鈴なり」村田さん、
江戸中華「やまの辺」山野辺シェフ2名と、再び視察ツアーへ行く。
次回は鹿児島で、どんな食材の、どんなコラボメニューがシェフの脳裏に降りてくるのか、今から楽しみだ。

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