画像: 熟成鮨 万(広尾)

熟成鮨 万(広尾)

ここ数年、お鮨業界が、盛り上がっている。かつては、何十年も修行したのち、一人前になって暖簾分け、という縦社会な厳しい世界だったが最近は、才能ある鮨職人は、どんどん独立し、独自のスタイルで、こじんまりと、港区界隈のマンションの一室などでお店を開き、ファンを獲得している。
そんなスタイルの最近の筆頭とも言える、小さなマンション鮨が、昨日広尾にオープンし、
早速お邪魔した。
広尾「熟成鮨 万(よろず)」。
場所は、恵比寿から六本木通りに向かう駒沢通り沿いのマンションの一室。インターホンを押して入る。
カウンター6席と、隠れ個室(裏動線あり)を大将一人で切り盛り。
大将の白山さんは見た目かなり落ち着きがあり、ベテランの風格漂うのだが、なんと平成元年生まれの29歳。
そして、鮨を食べればその腕の確かさがわかる。
目利きした新鮮な魚介を独自の熟成技法で熟成させたお鮨。
魚介の旨味、香りを最大限に引き出していて、
フォワグラを最中でサンドして出したり、
蒸した和栗をけずって甘鯛のお刺身にまぶしたり(栗が終盤とろけてあんになる感動)、独創的な今どきの職人っぽさと、シャリや海苔の味わいからは、伝統的な熟練感も感じられ、素晴らしい。
シャリへの並々ならぬ自信は、どのネタよりも先に、とりあえずシャリだけを海苔で巻いてアミューズ的に出てくることでも分かる。
長野のコシヒカリを釜でやや硬めに炊き、2種類の赤酢を使用。口の中で、ほろりとほどけ、いかにシャリが美味しいかを、ストレートに味わえる。
そういえば、あのジョエルロブションは、かつてすきやばし二郎へ立ち寄ったとき、まずはシャリだけを食べたという逸話を思い出した。そう、シャリで鮨の半分以上が決まるとも言われるが、そのシャリを食べれば、その職人の腕もわかるということだろう。
熟成すると、何が違うのか。
旨味が増すだけではない。
例えば腹カミ3番、大トロの蛇腹、寝かしたことで筋が消え、口当たりのトロッと感がすごい。
大間の本マグロ1週間熟成、佐賀のコハダ10日熟成、北寄貝10日熟成、鮑の32時間熟成など、ネタと状態にあわせて、いわゆる「仕事」を変えている。
アナゴの焦げ具合が良く、エスプレッソの苦味を彷彿。
キラキラ美しい筋子が最高に美味しく、おかわりした。
シメのかんぴょうワサビにも、シャリの旨味と海苔のパリッと感など昔ながらの江戸前の風情が感じられ、気持ちよくエンディングを迎えられた。
こういった腕のある若い職人がどんどん独立し、東京の鮨業界をリードしていくのだと思う。
万(よろず)という名のこの店には、海や山の素材たちの八百万の神が宿っているような神々しさを感じた。
デートや一人鮨にもオススメ。
個室ならお忍び合コンも。

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