実家のヒデコ(母、でぶ)から届いたうなぎを早速食べる。ヒデコは、47歳にもなった息子の僕に電話をしてきて、誕生日のお祝い、何が欲しいと聞くので、「うなぎ」と答えたらすぐ送ってきたのだ。毎年この時期、ヒデコから誕生日の電話がくると、鬼(嫁)に「マザコンおやじ」とバカにされるので、そのやりとりを聞かれないようにしてるのだが、結局バレる。昨年は、「あ、ヒデコうなぎか、よし食っちまおうぜ」と僕の留守中に家族に食べられてしまったので、今年は早めに手をつけておくことにした。鬼(嫁)は、うなぎに何の思い入れもないので、任せるとフライパンで焼いたり、レンチンしてしまう。これだと美味しくない。焦げ目もないし、香りも立たない。だから家うなぎは自分でやる。僕は、この、しまごんの家うなぎで育った。実家でヒデコがしていたようにやる。あらかじめ魚焼きグリルに火を入れ、中の温度が上がってから、白焼きうなぎに日本酒を霧吹きし、まずは空焼き。少しふっくらしたら、ハケ(我が家はシリコン製)でタレをつけては戻し、つけては戻しを何度もやる。こんがり焦げ目がつくまで。僕はやや焦げてるほうが好き。うなぎでヨダレが出る理由はメイラード反応(焦げ)にあり。これが美味い。その辺のうなぎも、こうして食べると、かなり美味しくなるが、しまごんの白焼きだと、さらにハイレベルに。白焼きから焼くから美味い。鬼のように、グリルの後片付けを面倒がって楽してはいけない。焼いたうなぎを硬めのコメにのせ、山椒をふりかけ。ぬか漬けのお新香と味噌汁と。最高だ。PS「うなぎ」という表記は、「鰻」と書くと堅苦しく、「ウナギ」と書くと「ウサギ」みたいで料理感が半減する。平仮名が好き。ちなみに、料理ライターの世界で「たまご」の表記は、料理したものは「玉子」で、割る前、材料の状態は「卵」だと聞いたことがある。なので「卵サンド」でなく「玉子サンド」が正解僕的には、老舗は「鰻」、家うなぎはうなぎ、泳いでるのはウナギ。かな?
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