「星のや」の特徴の一つ、宿泊施設とレセプションは別の場所にある。宿泊者はレセプションで自家用車を乗り捨て、送迎用のjeepで「星のや富士」に送られる。日常と決別する儀式のようなものだ。

送迎用のjeep
他の「星のや」と違うところは、レセプションにて、滞在中に便利なグランピンググッズが入ったリュックをレンタルしてくれるところ。なんかこれから冒険がはじまる...というワクワク感をもたらしてくれる。
「星のや富士」は河口湖の北側、日当りの良い南斜面にあり、湖を挟んで正面の富士山を望む、国立公園として保護されてきたアカマツ林の中に佇む。その全容は従来のキャンピングリゾートとはまったく趣が異なる。よくあるログハウスやトレーラーハウスやバーベキュースコーナーは何もない。丘陵に浮かぶクラウドテラスとコンパクトでモダンなキャビンの「星のや富士」は、初見、大いにとまどわせてくれる。誰もが思い浮かべる自然と戯れるキャンピングリゾートとはイメージが違いすぎるからだ(笑)。

河口湖と富士山を望む斜面に佇むキャビン。その後方、森の中にキャンプライフを楽しめるテラスフィールドやメインダイニング、フロントのゲストハウス棟が潜んでいる

キャビンエリアとクラウドテラスの中継点であるフロント。ダイニング糖と隣接している
リビングはテラスに!

テラスから、全室、富士山&河口湖ビューだ。
テラスのソファから寝そべって河口湖と富士山を望む贅沢!
「リビングはテラスに用意」というコンセプトからなる客室はコンパクトスマート。室内にいるより、テラスや屋外の自然と過ごしたたり、アウトドアをしたくなる仕掛けだ。「星のや」 の客室にはテレビがないことは有名だ。当然、星のや富士にもテレビがない。テラスから望む富士の美しさが、なによりのスクリーンで、朝から夜まで見飽きることがない。夜にはテラスに小さな火を灯して、風を聴き、空の瞬きもまたスクリーンに映し出される。空調の効いたふかふかのベッドの寝室で快適に朝を迎える。"これぞグランピング"リゾートの一コマだ。