とても好きで、おもしろいしいいよねえ、と思っていた借りぐらしのお店が正式のお店になりました。とてもうれしいな。カレーですよ。流行りで片付けるのは失礼だと思うけど、実際最近はとても多く見かけるバーや居酒屋など夜の飲食商売の店の昼間借りでの営業。とてもスマートで面白いなあ、と思っています。ボクも10年ほどではありますが飲食の現場にいた頃があって、自分の店を持とうともがいている人をたくさん見てきました。お金が貯まらない、時間が作れない、家族のことが、と現職を続けながらの飲食店での独立はとても大変です。そういう中で軽やかに、間借りですうっと飲食店の営業を始めてそこでお客さんをある程度作って、という流れをこなすひとが増えました。それだって決して楽な話ではないですが、とにかく前に進めるという部分ではそのスタイル、ありだな、と思います。厳しい作法と上下関係と修行はとても大事なものだと思いますし、しかしそれだけではないというのもあるのじゃないかな、とも思います。いろいろなスタイルで、通る道はそれぞれだけど飲食に携わる人はみな同じ場所にたどり着くのじゃないかとボクは思っています。さて。デリーの田中社長のブログで知り、偶然神田神保町で開催されたイベントでお会いして。それから元の間借りのお店、学芸大学の「翠」に出かけて、昼のコーススタイルの料理に気持ちを持っていかれました。「翠」はもともとあるバーの名前。そしてオーナーシェフの想いが込められた自分の店の名前を「すぱいす暮らし」として翠とほど近い学芸大学の路地にお店が完成、営業が始まりました。スパイスの華やかな使い方と和の要素をどこかに取り入れるスタイルはとても好みです。どうやら以前の営業日を週末に限定してコーススタイルでランチを提供、という形ではなくレギュラーの営業ということで何の変哲もないカレーライススタイルでの提供になったようです。そしてボクは知っていましたが「何の変哲もない」ものなんて出てくるはずがない、とも思っていました。「ポークカレー」をお願いしました。メニューのカレーはポークカレーとチキンカレーの二つだけが載っています。お店は大人っぽいしゃれたインテリアで心地よく快適な空間です。アジアエスニック風でもなければカフェ風でもない、どちらかというとクールなインテリアで、店主の 世界観がよく出ていると思います。 きちんと美意識のある方だな、と嬉しくなります。さて、カレー。端正な、という言い方もできるきれいに半分、ごはんとカレーソースという王道をゆく盛り付け。福神漬けではなくてみじんに刻んだ糠漬けだそうですよ、これ。おもしろいな。カレーの仕立はどうやらインドのポークビンダルーのスタイルを踏襲したもののようです。酸味は控えめですがちゃんとポークビンダルーであると分かるよう仕上がっていてなかなか良いんです。スパイスが開いている、という感のある素晴らしい香りと効き具合。あらら、いいぞいいぞ。華やかです。食べているとその心地の良い香りにうっとり、知らぬ間に背中は汗でじっとり、という感じ。添えられた糠漬けを試してみると、これがとてもよく合っていて気が利いています。うん、バランスってもんがありますね。こりゃあいい。夜の営業も開始になったようでおつまみなどスパイス料理がいくつかあって期待させてくれます。うん、これはぜひ夜も訪ねてみたいなあ。オープンから早一ヶ月、お店はだんだんと町に馴染んできてるようですね。混雑しちゃう前に行っておくといいお店です。素敵な女性オーナーシェフがにこやかに迎えてくれますよ。お早めにね。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016/1/1、著書「カレーの本」が刊行されました。カレーの本 (SAKURA・MOOK 69) / Amazonのリンクご連絡、お問い合わせ、お仕事のご用命等はiizka3@gmail.com (@を小文字にて)たべあるきオールスターズ「たべあるキング」に参加しています。http://www.tabearuking.com活動内容等の各種Linkはこちらhttp://about.me/hapi3tumblr あります。わりと日々の事がまとまってます。http://hapi3.tumblr.comYoutubeチャンネルhttp://www.youtube.com/user/iizka3もうひとつのブログ「いつもんログ」http://hapi3s.blogspot.jp/ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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